Ostorlab vs MobSF:アナリスト主導とAI主導のモバイルセキュリティテスト(2026年)
モバイルアプリのセキュリティテストにおけるOstorlabとMobSF(Mobile Security Framework)の比較です。静的解析と動的解析、端末の要件、エクスプロイトによる実証、認証付きテスト、連携、デプロイ、コストを取り上げ、代替ツールとFAQも紹介します。
Ostorlab vs MobSF:アナリスト主導とAI主導のモバイルセキュリティテスト
結論:MobSF(Mobile Security Framework)は、Android、iOS、Windowsアプリの静的解析、動的解析、マルウェア解析を行う無料のオープンソースツールです。静的チェックは自動化されていますが、動的テストは自社のアナリストが主導します。Ostorlabはマネージドプラットフォームで、Communityプランなら無料で始められ、モバイルアプリのスキャンを無制限に実行できます。OstorlabのAIエージェントは実行中のアプリをテストし、ログインし、アプリからバックエンドAPIまでたどり、確定した検出結果のそれぞれを実際に動作するエクスプロイトで裏付けます。
どちらも無料で利用できます。MobSFは自社でホストして運用する無料のオープンソースソフトウェアであり、Ostorlabには無料のCommunityプランがあります。多くのモバイルチームは、オープンソースかつセルフホスト型で、主要なアプリ形式をカバーしていることから、MobSFから使い始めます。アプリを自分で調べたいアナリストにとって、MobSFは有力な選択肢です。チームがMobSFの代替を探すのは、通常、次のものが必要になったときです。
- アナリストが張り付いていなくても、リリースのたびに実行されるテスト
- root化されたエミュレーターを使わずに、最新のAndroidとiOSに対応すること
- ログイン後のフローとバックエンドAPIのテスト
- どの検出結果が実際に悪用可能かの実証
Ostorlabの概要
- 概要:Ostorlabは、モバイルアプリ(Android、iOS、HarmonyOS)、Webアプリ、API、ソースコードを対象とするアプリケーションセキュリティテストプラットフォームです。
- 最適な用途:アナリストが張り付いていなくてもリリースのたびにモバイルテストを実行し、各検出結果を実際に動作するエクスプロイトで実証したいチーム。
- モバイルテスト:静的解析、動的解析、実行時解析、振る舞い解析。ログイン、ワンタイムコード、多要素認証に対応した認証付きテスト。物理端末上での保護機能のテスト。
- ストアからのスキャン:Google Play、App Store、AppGalleryでAndroid、iOS、HarmonyOSのアプリを検索し、アップロード不要で直接スキャンできます。監視ルールにより、新しいバージョンがリリースされるたびに新しいスキャンが開始されます。
- 主な差別化要因:スキャン中にアプリが実行されると、OstorlabのAIエージェントが確定したすべての検出結果に、実際に動作するエクスプロイト、重大度、影響、エビデンスが付属します。
- デプロイ:米国、EU、GCC、APACのデータレジデンシーを選べるSaaS、またはオンプレミス(Enterprise)。
- 価格:モバイルアプリのスキャンが無制限の無料Communityプラン、AI Pentestは$499から、AppSec mobileはアプリ1つあたり月額$599(年間請求)。プランをご覧ください。
この比較について
この比較は、ここで比較対象となっているOstorlabプラットフォームを開発・販売するOstorlabが公開しています。MobSFに関する記述は、MobSF自身のGitHubリポジトリとドキュメントを引用またはリンクしたもので、2026年10月7日に確認し、出典に記載しています。Ostorlabに関する記述は、Ostorlabの製品ページとドキュメントに基づいています。
評価基準:プラットフォームとファイル形式、解析の種類、動的テストに必要な端末の要件、悪用可能性の実証、認証付きテスト、バックエンドAPI、連携、デプロイ、コスト。
比較の概要
| 機能 | MobSF | Ostorlab |
|---|---|---|
| 最適な用途 | オープンソースのセルフホスト型ツールを求めるアナリスト | 実証済みの検出結果を伴う自動テストを求め、無料で始めたいチーム |
| 動的解析 | ⚠️ Android 11(API 30)までのroot化されたエミュレーター、ジェイルブレイクされたiOS | ✅ AndroidとiOS |
| テストを主導するのは誰か | 自社のアナリスト(インタラクティブな計装による) | AIエージェント(スキャンのたびに) |
| 悪用可能性の実証 | エクスプロイト検証についての記載なし | ✅ AIエージェントの各検出結果に実際に動作するエクスプロイト |
| 認証付きテスト | 手動(アナリストのセッションを通じて) | ✅ ログイン、ワンタイムコード、多要素認証 |
| バックエンドAPIのテスト | キャプチャしたトラフィックをほかのツールに渡せる | ✅ アプリからAPIまでたどる |
| プラットフォーム | Android、iOS、Windows APPX(静的解析のみ) | Android、iOS、HarmonyOS、Webアプリ、API、ソースコード |
| 静的解析 | ✅ アプリパッケージとソースコード | ✅ アプリパッケージとソースコードリポジトリ |
| ストアから直接スキャン | ストアからのスキャンについての記載なし。パッケージをアップロードする | ✅ Google Play、App Store、AppGallery。新しいバージョンごとに新しいスキャン |
| マルウェア解析 | ✅ オプションのVirusTotalキーを使用 | ✅ 悪意のあるコードと改ざん防止のチェック |
| CI/CD | REST API、ソースコード向けのmobsfscan | ✅ GitHub、GitLab、Jenkins、Azure DevOps、Bitbucket、CircleCI |
| デプロイ | セルフホスト(DockerまたはPyPI) | 4リージョンのSaaS、Enterpriseではオンプレミス |
| ライセンス | オープンソース、GPL-3.0 | 商用。スキャンエンジンのOXOはオープンソース、Apache-2.0 |
| コスト | 無料。OpenSecurityによる有償サポート | 無料のCommunityプラン。有料プランは$499から |
各ツールが最も得意とすること
MobSF
最適な用途:MobSFは、オープンソースのセルフホスト型ツールでモバイルアプリを手作業で調べたいセキュリティアナリストや研究者、そして自社のパイプラインで手早く静的チェックを行いたいチームに最適です。
MobSFは自らを「静的解析と動的解析を実行できる、自動化されたオールインワンのモバイルアプリケーション(Android/iOS/Windows)向けペンテスト、マルウェア解析、セキュリティ評価フレームワーク」と説明しています。GPL-3.0のもとでオープンソースとして公開されています。Android Tamer、BlackArch、Pentooに同梱されています。執筆時点の最新リリースはv4.5.3で、2026年9月21日に公開されました。
静的アナライザーは「APK、IPA、APPXといった一般的なモバイルアプリのバイナリとソースコード」を読み取ります。動的アナライザーは「AndroidとiOSの両方のアプリケーションに対応し、インタラクティブな計装テスト、実行時データ、ネットワークトラフィック解析のためのプラットフォームを提供」します。ルールはCWE、OWASP Mobile Top 10、OWASP MASVSにマッピングされています。MobSFはDockerを通じて自社のインフラストラクチャ上で動作し、チームがCI/CDで利用するREST APIを公開しています。
Ostorlab
最適な用途:Ostorlabは、リリースのたびにモバイルセキュリティテストを実行し、ログイン後のフローとバックエンドAPIをカバーし、どの検出結果が悪用可能かを実証したいチームに最適です。
Ostorlabは、モバイルアプリ、Webアプリ、API、ソースコードを対象とするアプリケーションセキュリティテストプラットフォームです。Agentic Deep Scanは、アナリストが張り付いていなくても、出荷するビルドそのものをテストします。ワンタイムコードや多要素認証を含めてログインし、TLSピンニングや難読化を突破し、アプリからバックエンドAPIまでたどって、アクセスチェックの不備などのビジネスロジックの欠陥を探します。AIエージェントが確定した各検出結果には、再実行できる実際に動作するエクスプロイトが付属します。
OstorlabはAndroid、iOS、HarmonyOSのアプリをテストします。Mobile Shielding Scanは、rootやジェイルブレイクの検知といった実行時の保護機能を物理端末上でテストします。無料のCommunityプランにはモバイルアプリのスキャンが無制限に含まれており、OstorlabのスキャンエンジンであるOXOもオープンソースです。
主な違い
テストを行うのは誰か
MobSFは、逆コンパイルされたコード、実行時の計装、トラフィックのキャプチャ、レポートといったツールをアナリストに提供します。MobSFによる評価の深さは、それを使う人に左右されます。OstorlabのAIエージェントは、動的テストを自ら実行します。アプリを操作し、ログインし、見つけたものの悪用を試みます。そのため、リリースのたびに同じ深さを再現できます。
動的テストの要件
MobSFの動的解析ドキュメントには、「特定のroot化されたAndroid VM/エミュレーターと、ジェイルブレイクされたiOSターゲットに対応する」と記載されています。Androidエミュレーターは「バージョン11、API 30まで」のroot化されたイメージでなければならず、x86エミュレーターではARMネイティブライブラリのみを同梱するアプリを実行できません。iOSについては「ジェイルブレイクされていない端末はMobSFでは使用できない」とされ、ジェイルブレイクされた物理端末への対応は初期ベータ段階です。Ostorlabは、AndroidとiOSで動的テストを代わりに実行し、実行時の保護機能を物理端末上でテストします。
検出結果と実証済みの検出結果
MobSFは、ルールとアナリストのセッションが見つけたものを報告します。当社が調べた範囲では、ドキュメントに自動的なエクスプロイト検証についての記載は見当たりませんでした。Ostorlabは、AIエージェントが確定した各検出結果に、実際に動作するエクスプロイト、重大度、影響、エビデンスを添付するため、開発者は悪用可能であることが示された問題を修正できます。
アプリのみか、アプリ、API、コードか
MobSFはアプリパッケージに焦点を当てています。キャプチャしたAPIトラフィックを表示でき、アナリストはそれをほかのツールでテストします。Ostorlabはモバイルスキャンの一部としてバックエンドAPIをテストし、マルチアセットスキャンでWebアプリやリポジトリを追加することもできます。
コストとデプロイ
MobSFは無料でセルフホスト型です。コストはインフラストラクチャとアナリストの時間であり、OpenSecurityによる有償サポートをオプションで利用できます。Ostorlabはマネージドサービスで、無料のCommunityプラン(モバイルアプリのスキャンが無制限)、$499からのAI Pentest、アプリ1つあたり月額$599(年間請求、月間請求の場合は$653)のAppSec mobileを提供しています。OstorlabはEnterpriseでオンプレミスのデプロイも提供しています。
どちらを選ぶべきか
- アプリを手作業で調べたいアナリストがいる場合、自社でホストするオープンソースツールが必要な場合、あるいは自社のパイプラインで手早く静的チェックを行いたい場合は、MobSFを選択してください。
- リリースのたびに自動で実行され、root化されたエミュレーターなしで最新のAndroidとiOSで動作し、ログイン後のフローとバックエンドAPIをカバーし、実際に動作するエクスプロイトで検出結果を実証するテストを求める場合は、Ostorlabを選択してください。Communityプランなら、モバイルアプリのスキャンを無制限に、無料で始められます。
多くのチームは両方を併用しています。開発中の無料の一次静的チェックにはMobSFを、リリース前の自動動的テストとエクスプロイトによる実証にはOstorlabを使います。
MobSFの代替ツールのおすすめ
2026年におけるモバイルアプリセキュリティテスト向けの主なMobSFの代替は、Ostorlab、Oversecured、NowSecure、Appknoxです。
- Ostorlabは、ログイン後のフロー、バックエンドAPI、確定した各検出結果に対する実際に動作するエクスプロイトを伴う自動テストをリリースのたびに実行したいチーム向けのMobSFの代替で、無料のCommunityプランから始められます。
- Oversecuredは、概念実証(PoC)を伴う深いAndroid解析を求める、Android中心のチーム向けのMobSFの代替です。iOSの解析にはソースコードが必要です。
- NowSecureは、自動化されたモバイルテストをペンテストサービスと併せて利用したいエンタープライズ向けのMobSFの代替です。Ostorlab vs NowSecureをご覧ください。
- Appknoxは、脆弱性評価サービスとともにモバイルアプリとAPIのテストを求めるチーム向けのMobSFの代替です。Ostorlab vs Appknoxをご覧ください。
FAQ
MobSFは無料ですか。 はい。MobSFはGPL-3.0ライセンスのもとでオープンソースとして公開されており、無料で利用できます。自社でホストする必要があり、OpenSecurityがオプションのエンタープライズサポートを販売しています。
MobSFの代替として最適なのは何ですか。 最適なMobSFの代替は、何を必要とするかによって異なります。Ostorlabは、エクスプロイトによる実証を伴う自動テストを求め、無料プランから始めたいチームに適しています。OversecuredはAndroid中心のチームに適しています。NowSecureとAppknoxは、テストサービスを求めるエンタープライズに適しています。
MobSFの動的解析は最新のAndroidとiOSで動作しますか。 MobSFのドキュメントによると、動的解析が対応するのはAndroid 11(API 30)までのroot化されたAndroidエミュレーターと、ジェイルブレイクされたiOSターゲットのみです。Ostorlabは、root化またはジェイルブレイクされた端末を用意しなくても、AndroidとiOSで動的テストを実行します。
MobSFは脆弱性が悪用可能であることを実証しますか。 当社が調べた範囲では、MobSFのドキュメントに自動的なエクスプロイト検証についての記載は見当たりませんでした。動的テストはアナリストが主導します。Ostorlabは、AIエージェントが確定した各検出結果に、実際に動作するエクスプロイト、重大度、影響、エビデンスを添付します。
MobSFの無料の代替はありますか。 はい。OstorlabのCommunityプランは無料で、モバイルアプリのスキャン数に制限はありません。また、OstorlabのスキャンエンジンであるOXOはオープンソースです。
MobSFとOstorlabは併用できますか。 はい。一般的な構成では、コードを書いている段階の一次静的解析にMobSFを使い、リリース前の自動動的テスト、ログイン後のフロー、バックエンドAPI、エクスプロイトによる実証にOstorlabを使います。
この比較の作成方法
- MobSFに関する事実は、GitHubリポジトリ、リリースノート、ドキュメントに基づいており、2026年10月7日に確認し、出典にリンクを掲載しています。オープンソースプロジェクトは変化が速いことにご注意ください。
- この比較は公開されている機能とコストを対象としており、検出率のベンチマークではありません。
- MobSFに記載された主張や機能がないと書いた箇所については、リポジトリとドキュメントを検索し、言及が見つからなかったことを意味します。それでもMobSFが対応している可能性はあります。
出典
2026年10月7日に確認したMobSFのページ:
- GitHubリポジトリとREADME:位置付け、ライセンス、静的・動的アナライザー、Docker、ディストリビューション
- リリース:v4.5.3、2026年9月21日
- 対応ファイル形式
- 動的解析ドキュメント:エミュレーター、Androidバージョン、ジェイルブレイクの要件
- Extras:REST API、CI/CD、VirusTotal
- Androidルール:CWE、OWASP Mobile、MASVSへのマッピング
Ostorlab:
まとめ
MobSFは、モバイルアプリの内部を自分で調べたいアナリストにとって、最高のオープンソースツールの一つです。Ostorlabも無料で始められ、その次のステップのために作られています。リリースのたびに実行され、ログインし、アプリからAPIまでたどり、確定した各検出結果を実際に動作するエクスプロイトで実証するテストです。
自社のアプリで確かめる:無料のモバイルスキャンを実行し、検出結果をMobSFのレポートと比較してください。
すでにMobSFをお使いですか。同じアプリでOstorlabとMobSFを比較できます。対象も時間枠も同じ条件です。検出結果としてカウントされるのは、自社のチームが再現できたものだけです。